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レインボー体操参加者の体力測定

2014年10月~12月にかけて、全国でレインボー体操に参加する高齢者の皆さんの体力測定を実施しました。今回は第一回目ですが、測定結果の概要を報告します。

実施時期:2014年10月~12月
     測定項目:握力(高齢者の全身的な体力を反映する指標)
     開眼片足立ちタイム(バランス能力を評価する項目)
     TUGタイム(歩行能力、動的バランス、敏捷性などを総合した総合評価指標)
測定対象:全国のレインボー健康体操。水中体操参加者

測定には全国7都道県20市区町村の118教室、合計2,341人(男性156人、女性2,185人)が参加しました。平均年齢72.6歳で、65歳~79歳が7割を占めています。

1.握力

筋力低下は全身的に進行するため握力測定は全体的な上肢の筋力の把握のみならず、下肢を含めた高齢者の筋力の大まかな把握にも有効である、とされています。 年齢階層別に握力を見ると男女ともに年齢が高くなるにつれて握力は弱まる傾向はみられるものの、その落ち込みは少なくほぼ横ばいでした。

また、「介護予防テキスト:転倒に関する体力テストの評価基準」による握力評価の分布をみると、『強い』『やや強い』の割合が女性の65歳以上全年齢階層と男性の60~64歳、85歳以上の年齢層で7割以上を占め、男性の70歳以上各階層も65%以上を占めています。

これらのことから、一概には言えませんがレインボー体操を行っている高齢者の筋力は加齢にもかかわらず維持されている、と言えるのではないでしょうか。

2.開眼片足立ち保持時間

片足立ち保持時間はバランス能力評価の代表的な評価項目です。高齢者に実施する際は転倒への配慮が重要であり、今回の測定では開眼で実施しました。また、60秒を上限としたため平均保持時間は実際より低めに表示されています。
開眼片足立ちタイムは男女とも加齢に伴い短くなる傾向にはありますが、70代前半まではほぼ横ばいで推移しています。一方、『転倒に関する評価基準値』に比べ高齢階層ほど平均値幅を上回る片足立ちタイムを示しており、バランス能力は高いといえます。

開眼片足立ち平均時間の比較 (秒)

 年齢階層別レインボー体操
実施者の平均時間
評価基準値に
おける平均値幅
60-64歳48.828-110
65-69歳38.421-100
70-74歳32.913-45
75-79歳23.510-26
80歳以上16.65-12
60-64歳32.229―84
65-69歳32.318-58
70-74歳29.711-29
75-79歳22.55-15
80歳以上15.44-13
評価基準値:介護予防テキスト「転倒に関する体力テスト」

3. アップアンドゴー<TUG(Timed Up and Go)>

TUGは、歩行能力や動的バランス、敏捷性などを総合した機動的移動能力を評価する指標として活用されています。
年齢階層別にTUGタイムと開眼片足立ち保持時間を見ると男女とも加齢に伴いTUGタイムは長くなり、片足立ち保持時間は短くなる状況が見られ、この傾向は男性の方が顕著であります。

一方、健康な高齢者を対象としたTUGタイムの評価基準に基づく年齢階層別の評価分布をみると男女80歳以上階層の『劣っている』『やや劣っている』の割合が45%以上を占め、他の年齢階層に比してその割合が高いが、他の年齢階層では男女とも『普通』以上の割合が7割前後を占め、機動的移動能力は平均以上であることを示している。

4.まとめ

以上、握力・開眼片足立ちタイム・TUGタイムの測定結果から、レインボー健康体操、水中体操を行っている高齢者は筋力、バランス能力並びに機動的移動能力において、年齢相応以上の力を保持していることがうかがえます。これは体操継続による効果であると思われますが、今後、継続的に体力測定を実施しこれらの能力の推移を観測する予定です。(2015年5月 小野敏郎)

教室案内

☆レインボー健康体操・水中体操についてのお問い合わせは、下記まで。
お近くの教室を御案内します。

ウエルエージング総合研究所
 東京都新宿区
(Tel:03-3268-5212
 Fax:03-3268-5214)

エリアドゥ21
 新潟県十日町市
(Tel:025-752-5201
 Fax:025-752-6030)

・アイビー
 茨城県ひたちなか市
(Tel:029-273-5722
 Fax:029-274-4779)

 

参加者の声

●階段の上り下りが楽になった。

●転びにくくなった。

●体に力がついて積極的に動くようになった。

●風邪をひかなくなった。

●血圧が安定した。

●健康づくりの意識が高まった。

●ケガや病気をした後も、無理なく続けられる。

●仲間ができて楽しみが増えた。

●ずっと健康を保つよりどころが出来て、安心感が得られた。

 

 

 

 

創始者プロフィール

高橋賢一

(90歳 2015年現在)

レインボー健康活動
普及協会理事長

明治学院大学名誉教授

1925年、東京都に生まれる。
日本体育専門学校(現日本体育大学)、陸軍予備士官学校卒業。
戦後、デンマーク体操、エアロビクスの普及に努めるかたわら、各種スポーツ選手のトレーニングを指導する。
1966年、明治学院大学教授。1974年、女子栄養大学兼任教授となる。
1999年から、高齢者の寝たきり防止のために考案した「レインボー健康体操」の普及活動を開始。
現在、国立健康・栄養研究所をはじめ、平塚総合体育館プール、横浜YMCAなどの教室で指導をする。インストラクターの養成にも力を入れている。全国で講演会も多数。著書に『フィットネスウォーキング』(千早書房)、『脳を鍛える健脳体操』(ゴマブックス)、『高齢者のための 自宅で出来る「レインボー健康体操」』(河出書房新社)、『やせる 若返る 死ぬまで現役「レインボー体操」』(講談社+α新書)  他

 

書籍・DVD販売

●DVDのご紹介

『ころっと死ぬには努力が必要!レインボー健康体操』
3334円(税別、送料別)

●書籍のご案内

『やせる 若返る 死ぬまで現役「レインボー体操」』
講談社+α新書
<販売終了>
『高齢者のための 自宅で出来る「レインボー健康体操」』
河出書房新社
本体価格1429円+税(送料別)

○ご注文は info@rainbow-kt.com へ

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